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実用性を追求して:高校生生徒会会談


5月14日、筑波大学附属駒場高校(東京・世田谷)で高校生生徒会会談が行われた。高校生生徒会会談は、首都圏高等学校生徒会会議とポラリスの2団体が2017年1月に合併してできた団体で、今回の会議にはおよそ30名の高校生徒会役員が会場に集い、議論を重ねた。

今回の主たるテーマは、「実用性」。規範的議論、すなわち「〜はかくあるべし」といった真理の追求ではなく、あくまで経験的議論を主とした、「明日から実行できる生徒会活動」について、である。1日の議論を2つに大別し、一つの班につき、二つの議論を行うといった形式で行った。

「広報」について議論を重ねた班では、「人員確保」「生徒の意識を生徒会に向ける」「仕事をしていることを生徒に伝える」という3つの理由を考察した。また、上記3点の前提を定義した上で、どういった広報の仕方がいいかといった議論になった。実用性の確保のため、8つの広報案を提示した。

  1. 「文化祭」…チャリティを生徒会で主催することで、
  2. 「あいさつ運動」…校門であいさつ運動を
  3. 「仲介役を通じて生徒に知らせる」…協議会など、執行部とその他委員会役員などが協議をする場で生徒会活動の紹介を行う。
  4. 「役員まわり」…各役員が、教室を回って生徒会活動の広報を行う。
  5. 「放送」…週に1度ほど、放送で生徒会活動の内容を聞いてもらう。
  6. 「生徒総会」…総会実施時に、生徒会の活動紹介を行う。
  7. 「広報紙」…広報紙を定期的に発行し、生徒会活動の紹介をする。
  8. 「SNSの運用」…SNSを利用し、生徒会活動の広報を行う。

どの案も具体的であり、「実用性」の追求をしたという姿勢が垣間見られる議論となったようだ。「会計システムのあり方」について議論した班では、Q & A セッションの方式で参加各校の問題点、疑問点に回答しているというスタンスを取り、議論を展開した。

報告では、各班から解決策が提示されている。また、この班はさらに議論を踏み込み「生徒会費の使い道をクリアにする必要がある。この作業がなければ、生徒会員の生徒会執行部への信頼が損なわれかねない」と、上記5点の解決策を総括し、今後の会計業務への意気込みを見せた。

  1. 「予算申請書はどのように記入しているのか」…「Excelを利用する」「申請紙を作成し、運用する」
  2. 「会計の監査業務はどう行うか」…「学校の教員に監査を委任する」「生徒総会で全生徒会員からの承認を得る」
  3. 「予算折衝はどう行うか」…「ガイドラインや規則を作成し、例外を認めない」「事前に協議を行い、折衝の場での負担を減らす」
  4. 「実費負担の規準に関してはどう定めるか」…「消耗品などに関しては実費負担」「生徒会予算の予備費(一般会計に計上しない緊急時のための費用)から計上する」
  5. 「決算はどう行うか」…「決算ノートを使う」

今回参加した白石杏さん(筑波大附属・高2)は、「活動報告の定着が義務付けられている」「フリートークが長い」と会談の魅力を語る。「多様な高校の活動を見聞きすることで、自校に還元できる要素も増える」と、生徒会会談の価値を見出している。

代表者である三木崚太郎さん(海城・高2)は、「会談は特徴がないことが特徴」だと語る。「こだわりを持ってしまうと、こだわりに囚われ、いつか衰退する。多くの人にとって需要のある生徒会団体を目指すには、常に変化に富むような態勢が求められる」という意識を持っている。故に、今回の議題決定も参加者に一任し、参加者にとってもっとも需要のあるテーマを設定した。一方で、「時代やノウハウがないことによる開催の不備が多かった」とも語る。改善点も多く見つかり、運営にとっては気づきもあった初回であるように感じた。

今までにない生徒会団体を目指しているからこそ、今までは抱えることのなかった葛藤と戦う運営の高校生。その中で、一つ一つこの会に新しい価値を見出そうとしていることが印象的な第1回会談であった。次回以降、どのように変化し、首都圏の高校生徒会役員にとって有益な場を提供しているのか、期待するところである。