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第1回日本生徒会からの提言が文科省ほかに提出


3月の全国高校生徒会大会後に行われた「第1回日本生徒会」。このイベントで参加者は生徒会の代表者として、文部科学省・校長会などに提言書を提出しました。今後どのような生徒会を作っていくべきなのか実現に向けて検討を重ねていくとのことです。

具体的な提言の内容とは

今回提出された提言書は、背景・目指すもの・提言の2項目で成り立っています。現状を認識した上で、つぎに何をするべきなのかを集約しています。本提言書の内容については、実行委員長の栗本拓幸さん(浅野・高3)から頂戴いたしました。また、掲載している内容は、原文から抜粋して掲載しています。

1. 提言の背景

私たち日本生徒会参加者一同は、生徒会活動に可能性を感じています。それは学校生活の様々な点を生徒の手で自ら変える事ができるからです。そして、日々の生徒会活動を通じて活発にしようと努力を重ねてきました。しかし学校生活をより良いものにしようと活動を行うなかで多くの課題を感じていることもまた事実です

私たちは、全国の高校生の生徒会役員との議論を通じて、上記の課題が全国各地の生徒会に共通する事柄であることを認識しました。本提言書では、私たちが理想とする生徒会像を考え、現状の生徒会を理想の生徒会に近づけるための提言をまとめました。本提言書をもとに、日本全国の生徒会がより活発に活動することができるようになることを望みます。

2. 我々が目指す生徒会

私たちが目指す生徒会は以下の様な生徒会です。

  • 生徒が主体的に動く生徒会
  • 生徒の活発な議論を可能にし、生徒目線で学校生活に対する提案を考えられる生徒会
  • 私たち生徒会が考えた提案を、学校側との適当な協議の上に実現できる生徒会
  • 生徒会に関することについて、特に反対されたことなどに関して学校側に情報開示を求め、必要があれば学校側と議論の場を持つことができる生徒会
  • 学校側と対等な立場で話し合いの場を持ち、学校に関する問題について議論し決定に参加できる生徒会
  • 広範囲の生徒と協力しながら、生徒目線で意見を発信できる生徒会
  • 発信した意見をもとに大人と対等な立場で議論できる生徒会

3. 提言

私たち日本生徒会参加者一同は、「我々が目指す生徒会」を達成するために以下の項目の実現を提言します。

  • 学校長・教職員と生徒会との議論及び情報共有の場の設置
  • 全国的な生徒会組織の設置
  • 地域ごとの生徒会組織の設置
  • 地域行政に高校生の声が反映される仕組みの構築
  • 教職員・生徒に対する生徒会活動への理解をすすめる取り組みの実施
  • 生徒会の権限の明確化
  • 生徒会活動に関する全国的な実態調査の実施
  • 生徒会支援のための取り組み
  • ホームルーム運営への生徒会参加の仕組みづくり
  • 生徒会役員に対するインセンティブの提供

生徒会組織は、これまで活動のマンネリ化や組織の形骸化など、問題意識があったものの改善されないままでした。今後、日本における生徒会をレベルアップできるような取り組みに期待したいと考えます。

【文】荒井 翔平/一般社団法人生徒会活動支援協会理事長

投稿者プロフィール

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荒井 翔平
1991年東京都生まれ。東京都市大学環境情報学部環境情報学科卒業。一般社団法人生徒会活動支援協会代表理事、一般財団法人国際交流機構理事、私立大学環境保全協議会運営委員などを務める。2009年に生徒会活動支援協会を立ち上げ、生徒会活動に関わる様々な支援に取り組む。2010年に幅広い分野で社会的活動を行う、一般社団法人日本学生会議所を設立。