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2017年度第1回連盟会集合写真

役員のモチベーションアップを図るために:高生連が定例会


首都圏高等学校生徒会連盟が主催する2017年度第1回連盟会が、6月18日に成城高等学校(東京・新宿区)で開催された。新代表の下で初めて開催された連盟会だが、活動報告、意見交換セッション及びグループディスカッションを基本として行われた。

今回の連盟会には総勢28校72名が参加した。活動報告では前回連盟会開催(4月16日)以降の各校生徒会が活動した内容について学校ごとに報告を行った。年度の境を挟んだこともあり、各校とも活発に活動を行っていることを窺い知ることが出来た。

2017年度第1回連盟会集合写真

2017年度第1回連盟会集合写真

意見交換セッションは「認知度を上げることにしていること」をテーマとし、主催者側が設定したQ1~Q3に回答する形で学校ごとに意見を集約し発表した。

Q1 (認知度を上げるために)やっている・やっていた活動・取り組み
Q2 (Q1を踏まえて)やってどのような効果が・意味があるかまたは、実績
Q3 これからやってみたい活動・活動における悩み

学校によって方法は異なっているが、『生徒会と生徒の壁』と巷で呼ばれるものを打ち砕こうと各校生徒会とも学校内で活動を行っている。広報紙(誌)の発行頻度や掲示板の利用方法など、広報・情報公開の活動を推し進める際には数多くの課題が存在する。ただ、広報・情報公開の取り組みは、当然ではあるが生徒会という組織に欠かせないものであるため、今後も継続して課題の克服と取り組みの発展を追い求めて欲しい。

グループディスカッションでは「役員のモチベーションを上げるには」と題し、6つの班ごとに議長を中心とした議論を行った。どの班の議長も高生連にとどまらない活躍を見せているだけあって、個性を出しながらも的確に進行を行っていた印象がある。

田島向陽さん(横浜女学院・高2)の班ではモチベーションが上がらない要因に関して考察を深めた。議論を通してこの班では要因を(1)仕事の質が低い、(2)見返りがない、(3)仕事がないの3点と結論づけた。

千島洸太さん(獨協・高2)の班では”モチベーションの下がり方と与えている影響”に関して参加者から意見を集めた後に参加者自身のモチベーションを10段階評価してもらう事で議論を深化させていた。時間、目的意識、人事の3点がモチベーションを下げる要因になっていると結論づけ、その中でも特に「目的意識」を確立することこそがモチベーションの回復に繋がると考えた。

森下亜子さん(桐光学園・高2)の班ではモチベーションが下がる要因についても考える一方、”モチベーションが上がること”についても考察を深めた。なぜ人に評価されると嬉しいのか、などについて話し合い、「お互いに褒め合う」ことこそがモチベーションの向上に繋がると結論を出した。

桂侑子さん(自修館中等・高2)は現状の生徒会役員が抱える課題を切り口にして議論を進めた。課題、課題の原因を考えた後に「理想の生徒会」について考え、解決策を導いた。解決策に挙げられた3つのポイントは(1)引き継ぎ、(2)コミュニケーション、(3)お疲れ様会であり、役員間のコミュニケーションを重要視する結論を導いた。

滝田裕大さん(海城・高2)は現状の課題を参加者から収集した後に、課題を分類し、ジャンルごとに解決策を参加者に問いた。課題のジャンルとしては仕事内容が分からない、役員数、時期による仕事の偏り、意識差、”生徒会活動”の軽視の5点であった。分類・解決策の提示後は理想の生徒会像を考えることで、モチベーションの上がる生徒会に迫っていた。

Y.Sさん(立教池袋・高2)の班ではモチベーションの足枷となっている”問題”を(1)根本的な問題(2)人間関係における問題(3)仕事上の問題に分類して、解決策を話し合った。そして終盤には”人間関係”こそごモチベーション維持の要であると結論づけ、連携の取りやすい生徒会を目指すとした。

生徒会外務活動において参加校の固定化が1つの課題になっていると言えるだろう。しかしながら今回の連盟会には昨年度は多く参加していなかった学校が参加している様子も見られ、新しい風を感じることも出来た。高生連がごく一部の限られた学校による”イベント”とならないよう期待したい。

【写真提供】首都圏高等学校生徒会連盟

投稿者プロフィール

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栗本 拓幸
1999年生まれ、東京都出身。浅野高校卒、慶應義塾大学総合政策学部在学。統治機構改革、若者の政治参画、憲法改正などが主たる研究・関心領域。他、キャリアに関する授業登壇、AO入試対策など多数。Podcast「この○○の片隅から」配信。2019年度限りで理事を辞任。