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関西と関東の生徒会団体が合同交流会を開催:関西連盟と高生懇


交流会の様子

交流会の様子(奈良県・東大寺学園高校)

2015年12月26日、東大寺学園高校(奈良県奈良市)にて「関西生徒会連盟×高校生徒会懇談会交流会」が開催された。関西からは13校、関東から7校計20校の高校生徒会役員が訪れ、各校の活動内容やお悩み相談などについての議論を行った。

交流会の議長である、上林山大吉さん(東大寺学園・高1)は「日ごろ関わることのない関東の生徒会活動と関西の生徒会活動を相互に報告、交流することで、お互いに良い刺激を受け、さらに発展した活動を目指す」と、交流会の目的を話す。その言葉の通り、関西と関東の生徒会役員がそれぞれの高校での活動を報告し、刺激を受けあう姿が数多く見受けられた。また、この交流会から、それぞれの「大きな差」を感じた。

「関西は1年生・中学生・公立高校生が多い」

関東から参加した7校の高校生に、次の代の生徒会活動の中心を担う学年、すなわち高校1年生はおらず、引退間際か引退した役員が目立った。これに対し、関西からの参加者は高校1年生や中学生の参加が多かった。また、府立や県立などの公立高校の参加が目立った。

関東圏では、一部の外務団体を除き、そのほとんどが私立の中高一貫校で構成される組織が多い。似た環境の者同士での議論なので、議論内容が同じ方向に進む傾向がある。これに対し関西圏では、学年・私立公立・男子校も女子校も共学も様々な環境で活動を行う参加者がいるため、多様性に富んだ議論が可能だと感じている。

 

「ひとりひとりの自立性」

関東は、毎回の各校からの参加者が少ない分 、一人ひとりの考えがしっかりしている。また、連携事業が盛んに実施されていることが特徴としてあげられる。また、地域を細かく分けて多くの生徒会団体があるうえ、頻繁に活動を行っているため、少ない人数で長い時間議論することが多い。風通しはさほどよくないが、固定された相手校との関係が強くなる関東と、回数が少ない分多くの学校と関わりの持つことができる関西での違いが如実に現れる交流会であった。関西では、複数の生徒会団体が頻繁に活動を行う機会は多くないため、一度に多くの人が参加し、広く交流を行っているのが特徴だ。ただし、活動報告の質疑応答の際、関東に比べて人数の多い関西の高校からは、あまり質問が出なかった。やはり、「慣れ」なのだろうか、もう少し活発な議論がほしかった。

「生徒会長」「副会長」「広報」「文化祭」議題に分かれ、それぞれのトピックにおける悩みについて議論を行った。「濃い」関東と「粒ぞろい」の関西による、なかなか経験できない議論が繰り広げられた。全体での報告会などで、それぞれの議題の成果が共有できれば、よりよいものになったかもしれない。

これまで、関東の生徒会団体の活動に多く顔をのぞかせてきた分、関西から学ぶこと、関東の良いところが個人個人でうまく形になった交流会になったのではないか。ぜひ、参加各校の益々の活動の発展を祈るところである。

 

(ゲストライター:吉水)

投稿者プロフィール

吉水 隆太郎
吉水 隆太郎
1997年神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。早稲田大学高等学院在学時に中央幹事会(生徒会)の幹事長を務める。その他、中高生ボランティア団体NEXUS代表や、全国高校生徒会大会実行委員など。