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「なんでもできること」が生徒会:第6回全国高校生徒会大会実行委員の心の中を聞いてみた


3月28日から30日まで開催された第6回全国高校生徒会大会、3日間にわたって中学生・高校生の熱い議論が交わされました。生徒会.jpではこの大会に密着取材、大会の模様や運営、参加者に対する取材活動を行いました。今回から5回にわたって、運営、参加者に対して行ったインタビューの内容を公開します。第1回は、大会で実行委員長を務めた岩本健吾くん(開智・高2/取材当時)のインタビューです。

全国高校生徒会大会の実行委員長になろうと思ったきっかけはなんですか

全国高校生徒会大会(以下NSCC)に参加するのは3回目になります。初めてNSCCに参加した時、NSCC4の実行委員が和気あいあいと運営を進めていく姿を見たことが実行委員になろうと思ったきっかけです。実行委員として大会に関わったほうが、他の学校の高校生たちとより深く交流できると考え、実行委員になることを決めました。

今回、NSCC6で実行委員長になろうと考えたきっかけは大きく2つあります。1つは、実行委員長になることで、自分がより成長できると考えたこと、もう1つは、全国の生徒会のレベルを向上させる取り組みを、先頭に立って引っ張っていきたいと考えたことです。NSCCの実行委員長の仕事は簡単なものではありませんが、開催まで1年間この2つを念頭に頑張ってきました。

NSCCはどういう場だと思いますか?

NSCCは全国から日々生徒会活動に関わっているいろいろな人が来て、真剣に議論出来る場です。こうした活動を通じて、参加者一人一人が普段の活動に対して抱いている問題意識が明確になり、解決の糸口をつかめると考えています。また、NSCCは、他の外務団体のイベントと違い、泊まり込みで行われるところに大きな特色があります。3日間、まとまった時間を取って議論を進めることで、より深く有意義なつながりや発想が生まれます。NSCCはこうした点に大きな価値があると考えています。

NSCC6をどういう場にしたいと考えて、企画運営してきましたか?

NSCC6では、「参加するだけで満足してしまう」参加者をなくすことを目指して企画を行ってきました。NSCC6の参加者には、ただ参加するだけで終わるのではなく、より今後に繋がるもの-例えば問題解決の糸口-を全員に持ち帰って欲しいと考えています。そのために、企画ごとに必ず振り返りタイムを設けて、「この後どうしていくか」を常に問いながら議論を進めていけるような時間を用意しました。

普段の生徒会活動で特に頑張っている/きたことを教えてください

普段の生徒会活動では、生徒会の根本を変える取り組み-生徒会会則や部活動規定の改定など-について主に取り組んでいます。私の学校は創立22年目なのですが、時間を経る中で、生徒会の中で、組織が形骸化したり、組織ごとの業務が重複したりといった様々な不具合が起きるようになってきました。こうした点を改善するために、生徒会役員の任期を見直したり、会計に関するシステムを再度作り直したりといった抜本的な改革を、5年くらいの時間を掛けて進めています。

私は、こうした改革の中で生徒会役員の任期変更や部活動規定の改定に主に取り組みました。前者について、生徒会役員の任期はこれまで、高校2年の3月までだったのですが、そうする任期の後半の期間、受験勉強との両立が難しくなり、生徒会活動・受験勉強双方に支障が出てしまっていました。これを改善するために任期を高2の11月までとし、1月から3月は引継ぎ期間とすることで、早めに後輩に引き継いでいけるような制度としました。後者について、これまで部活動では、廃部の規定や、同好会から部活動に昇格する規定が今まで明文化されて存在していませんでした。こうした点を見直したのが、部活動規定の改定です。

最後に、岩本さんにとって「生徒会」とは?

私は、生徒会を「なんでもできるところ」だと思っています。自分の学校でいえば、学校指定のポロシャツの変更や校則の改定など様々なことに取り組めています。きっとどの学校でも真剣に取り組もうと思って活動を継続させることができれば、必ず「やりたいこと」「生徒からの要望」を実現できると思います。「なんでもできること」が生徒会を生徒会たらしめていると、考えています。

【文・写真】猪股 大輝/一般社団法人生徒会活動支援協会 運営委員

投稿者プロフィール

猪股 大輝
猪股 大輝
一般社団法人生徒会活動支援協会理事。早稲田大学教育学部卒、東京大学大学院教育学研究科在学。高校生徒会時は生徒会大会(首都圏)を立ち上げ、首都圏高等学校生徒会連盟代表、生徒シンポジウム実行委員などを歴任。