「予算配分と会計実務」のリアル——多摩生徒会協議会が実践型企画
昨年末の12月27日、たましんRISURUホール(東京・立川)で多摩生徒会協議会の交流会が開催されました。
多摩生徒会協議会は、2008年に創設された東京都の西部、特別区以外の多摩地区に所在する学校に所属している生徒会役員を中心に構成されている生徒会団体です。生徒会役員が「今後は地区ごとに学校を超えた生徒会役員による交流や議論が必要である」という問題意識から設立しました。最近は私立高校が中心の生徒会団体が多いですが、国公立高校の生徒会役員も参加していることも特徴で、長期に渡って継続的に活動しているもはや老舗の生徒会団体でもあります。
今回の交流会では「予算配当と会計報告」を主題として、これまでの議論中心の形式とは異なり、実際の予算配当案を作成する実演型の企画として実施されました。
この日は、東京都の多摩地域を中心に生徒会役員など、延べ約10人が参加し、参加者は3つのグループに分かれ、実際の生徒会予算を想定した配当案の作成に取り組みました。各グループは、部活動から提出された活動報告書をもとに、各項目へのおおよその配当額を決定。特に部活動の予算配当においては、様々な評価基準を設定し、それに基づいて予算配当案を作成しました。
作成後、3つのグループはそれぞれの評価基準を共有したのですが、活動実績や部員数、今後の活動見込みなど、何を基準に次年度予算を振り分けるかという視点によって、グループごとの予算配当案には大きな差が出ました。
こうした評価基準の違いやそれによる予算配当案の違いの共有を通じて、各案にはどのような課題があるのかや、それぞれの改善点なども明確になっていきました。また、運営側が事前に用意した資料にも改善点が見つかり、次回に向けてさらにブラッシュアップしていこうという方向性も確認されました。
今回の実演型交流会では、参加者である生徒会役員たちが実際に手を動かして予算配当案を作成することで、会計報告や予算配当における評価基準の重要性や多様性、また、その設定の難しさを体感することができました。これまで長年行ってきた議論だけでは見えてこなかった実務的な課題が浮き彫りになり、より実践的な学びの場となったようです。
次回の交流会は、4月に今回判明した改善点を活かし、さらにグレードアップした実演型の交流会を実施する予定とのことです。
【文】荒井 翔平/一般社団法人生徒会活動支援協会 理事