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日本生徒会大賞受賞の岡山大学附属中学校を協会がコンサルティング。交流会開催をめざしプレ勉強会を開催

日本生徒会大賞受賞の岡山大学附属中学校を協会がコンサルティング。交流会開催をめざしプレ勉強会を開催


一般社団法人生徒会活動支援協会(以下、生徒会活動支援協会)では、2017年から毎年、全国の生徒会活動の優良事例を公募し、生徒会活動に積極的に取り組んでいる学校や個人を表彰するとともに、全国の生徒会にその活動内容を共有・発信することで、生徒会活動の発展につなげようと、「日本生徒会大賞」を実施しています。

本年度行った「第9回日本生徒会大賞」から中学校の部と高校の学校の部の大賞受賞校に対して、副賞として生徒会活動支援協会による生徒会活動の支援を提供しています。

その第1弾として、中学校の部で今年大賞を受賞した岡山大学附属中学校の生徒会とは、8月からコンサルティング活動をはじめて定期的に役員とのミーティングを続け、新役員となった今期、国公立私立の垣根を超えて岡山の中学校の生徒会役員が集まる交流会を開くべく検討を進めています。

生徒会活動支援協会でも生徒会の全国大会である「全国生徒会大会」を開催しているほか、「生徒会.jp」内でも紹介してきた通り、「生徒会」と聞くと、校内における活動と考える人が多いと思いますが、特に関東などを中心に積極的に他校の生徒会役員と交流している学校があります。

今年、「日本生徒会大賞」で予選を通過した学校や個人が参加する決選大会に出場した岡山大学附属中学校の当時の生徒会役員たちは、そこで全国には「生徒会団体」と言われる複数の学校の生徒会役員が集まる場があることを知り、自分たちで岡山でも実施できないかと思ったようです。

全国生徒会大会の実行委員や多摩生徒会協議会の経験者との勉強会開催

岡山大学附属中学校は、岡山市内にある岡山大学附属の国立の中学校です。

岡山大学附属中学校では、岡山での生徒会交流会の開催をめざして、まずは、既にこうした「生徒会団体」では、どんなことを行っているのか、どうやって開催しているのかなど経験者から話を聞こうということで、12月8日、オンラインでのプレ勉強会の第1弾を企画して開催しました。

この第1弾プレ勉強会企画には、生徒会活動支援協会の運営委員でもある、佐孝祐佳さん(全国生徒会大会2024実行委員会広報部長・大阪生徒会交流会幹事・近畿生徒会交流会第1期広報部長・KKDR交流会幹事・関西生徒会未来団体事務局長、関西大学商学部1年)と藤本百華さん(全国生徒会大会2024実行委員会副実行委員長・多摩生徒会協議会14期副議長15期議長、穎明館高等学校3年)にゲストとして参加してもらい、「生徒会団体」についてや、それぞれの「生徒会団体」での実体験について話をしてもらいました。

今回は、これから岡山市内または岡山県内の学校を集めた生徒会交流会の開催をめざす中学生にとって、諸先輩方の活動理念や運営の具体的なノウハウを学ぶ貴重な機会となったこの第1回プレ勉強会の様子を報告していきます。

岡山大学附属中学校の生徒会長のあいさつからスタート

イベントの冒頭、主催者である岡山大学附属中学校の生徒会長から今回の趣旨説明があり、イベントは開催されました。

支援する生徒会活動支援協会から、多くの生徒会役員は「学校のことをやる」という意識が中心にあると思うが、全国には複数の生徒会が集まって活動する「生徒会団体」が存在すること。岡山大学附属中学校の「近隣の学校を集めて交流会を開催したい」との思いを聞き、高校生が運営する全国的な団体や積極的に活動する組織の知恵と経験を共有してもらいたいと今回の目的を共有しました。

今回の初回のプレ学習会は、岡山大学附属中学校だけで実施されましたが、岡山市内や県内の近隣学校を集めた交流会の実現に向け、次回以降のプレ勉強会では岡山大学附属中学校以外の学校にも呼びかけ諸先輩方の体験や知恵を共有したいと考えています。

ヒアリングに先立ち、まずは参加者同士の緊張をほぐすため、簡単な自己紹介を使ったアイスブレイクをゲストの佐孝祐佳さんに行ってもらいました。

中学生たちにとっては、こうした外部を招いてのイベントなども行ったこともなく、初対面の人たちが円滑にイベントに参加してもらうために関係性を構築する「アイスブレイク」ということも知らなかったので、ゲストにお願いしたものでした。

ヒアリング I:活動を継続するための「マインドセット」

佐孝祐佳さん(全国生徒会大会2024実行委員会広報部長・大阪生徒会交流会幹事・近畿生徒会交流会第1期広報部長・KKDR交流会幹事・関西生徒会未来団体事務局長、関西大学商学部1年)

佐孝さんからは、ご自身の経験を通じた「生徒会団体を継続的に運営するためのマインドセット」について話をしてくれました。

佐孝さんは、関西での生徒会のコミュニティづくりを重視しており、高校2年生の時に開催した「大阪生徒会交流会」が、全国生徒会大会への参加をきっかけに他校との交流の重要性を実感して生まれたという話をしてくれました。

特に、継続的な交流をめざして発足した「近畿生徒会交流会」が後継者不足で活動停止に追い込まれた経験(現在は再始動に向けた動きあり)を踏まえ、学生団体を長く続ける上での重要なポイントとして、以下の5点を挙げていました。

  1. 議事録の徹底: 会議の議事録は引き継ぎの時に非常に重要であり、必ず記録を残すべき。
  2. 常に連絡を取り合う: 小さなことでも頻繁に連絡を取り合うことが、活発な活動を続ける秘訣。特にオンライン環境では距離が遠くなるため、連絡を大事にすべき。
  3. 後継者を探し、育てながら運営する: 継続的な活動をめざすなら、早めに後輩や興味のある子たちを巻き込み、育成しながら運営を続けることが不可欠。
  4. 常に変化を求め続ける: 既存のモデルケースに囚われず、「もっとこうしたらいいのでは」という意見があれば、積極的に追求していくべき。
  5. 交流と友情を大切にする: 活動の成果だけでなく、「どれだけ楽しませたか」「どれだけ友達を作ってもらえたか」を最も大切にすべき。生徒会の悩みを相談できる仲間・友達づくりは、交流会において最も大事な要素である。

佐孝さんは「お堅くならず、ぜひ楽しんでもらえたらなと思います」と結び、参加者たちが「ファーストペンギン」として、この取り組みを長く続けていくことを願っていると伝えていました。

ヒアリング II:生徒会団体の種類と具体的な運営ノウハウ

藤本百華さん(全国生徒会大会2024実行委員会副実行委員長・多摩生徒会協議会14期副議長15期議長、穎明館高等学校3年)

藤本さんからは、生徒会団体の種類と具体的なイベント運営のノウハウについて、多摩生徒会協議会と全国生徒会大会の事例を交えて話をしてくれました。

1. 生徒会団体の種類

生徒会団体は大きく分けて2種類あると話してくれました。

  • 地域密着型イベント:多摩生徒会協議会や大阪のイベントなどが該当。規模は30〜50人程度で、同じ地域に住んでいるため共通の話題が多く、仲良くなりやすいメリットがある。
  • 大規模交流イベント:全国生徒会大会などが該当。全国の高校が集まる大規模なイベント。

2. 多摩生徒会協議会の継続のコツ

15年以上途切れず続いている「多摩生徒会協議会」の運営経験から、「後輩をどれだけ育成できるか」が長く続けるコツだと強調していました。

  • 経験させることの重視: 文書やデータでの引き継ぎだけでなく、後輩に経験を積ませることが重要。
  • 計画的な代替わり: 引退の約1年前から次年度の運営メンバーを募集し、秋には役職を決定、冬には来年度メンバーだけで運営を一度経験させるなど、計画的な引き継ぎのプロセスを実施。

また、多摩生徒会協議会では、2ヶ月に一度という高頻度で交流イベントを開催しており、そのイベントでは会話に集中できるよう、班にリーダー役と議事録をとる書記担当を配置する工夫を行っていることが紹介されました。

3. 全国生徒会大会の規模と工夫

全国最大規模の全国生徒会大会では、参加校の組織や広報の仕方、年間スケジュールなどをまとめた「パンフレット」を作成し、参加者全員に配布していることを紹介してくれました。これは5年後、10年後の生徒会役員にも他校の仕組みを知る資料として役立つようにとの工夫ということでした。

また、大人数での交流会では、意見を付箋に書いて貼り出し、そこから会話を広げる手法が有効であること、交流時間が1時間〜30分程度と短い場合は特に付箋を使った方が会話がしやすいといった、具体的な運営のコツを共有してくれました。

4. イベント開催の具体的な手順

イベント開催の手順についても、具体的なステップを共有してくれました。

  1. テーマ決定: いつ、何時から何時まで行うかを考える。
  2. 企画書作成と会場探し: 会場探しは時間がかかるため、企画書と同時並行で進める。
  3. 会場決定・企画書提出: 会場となる学校に企画書を提出し、問題ないか確認。
  4. 広報開始: 広報画像を作成し、参加者募集を行う。
  5. 最終連絡: イベント2日前〜前日に、持ち物、場所、時間、緊急連絡先などを記載した最終連絡を送る。

このプロセスは通常、半年から1年かけて行われることが多いとのことです。また、ツールの面では、無料で共有しやすいGoogleドキュメント、Googleドライブ、そしてスライド作成アプリのCanvaなどを活用していたことが紹介されました。

質疑応答:モチベーションと挑戦のきっかけ

お二人のご説明の後には質疑応答が行われ、参加した岡山大学附属中学校の生徒会役員たちからはモチベーションや挑戦のきっかけについてなど、予定時間を上回る質問が出ました。

Q. 活動のモチベーション維持の秘訣は?

  • 藤本: 大前提として「人と喋るのが好き」。また、スライド作成などめんどくさい仕事はアニメを見ながらやるなど、「強制的にやれる環境」を作ること、そして「リスク管理」を徹底することが大事。
  • 佐孝: やりたいことを全部やる。その結果キャパオーバーになることもある。一つのことをやっていて飽きてきたら、仲間と電話してダラダラ喋っていると「もっとこうすればいいんじゃない?」というアイデアが浮かび、それがモチベーションになる。

Q. 挑戦しようと思ったきっかけは?

  • 藤本: 好きなものが増えがちなのは同じで、「広く浅く」全分野の話題を知ることを意識している。その中で本当にマッチしたもの、例えば「人と交流してたい」という思いから、それができる場を常にあるように活動してきた。
  • 佐孝: 高校1年生で全国生徒会大会に参加した際、「自分と同じ高校生がこんなすごいことしてるんだ」と感動し、当時の委員長に「君がやればいいじゃん」と言われたのがきっかけ。それ以来、「こんなことしたらいいのになぁ」と思うたびに「自分がやればいいんだ」という考えで行動するようになった。

また、モットーについて聞かれた際には、藤本さんは「がむしゃらにやる」「失敗を恐れず飛び込んで失敗する方がかっこいいし、笑いのネタになる」という精神を、佐孝さんは「興味のあることしかできないから、面白そうと思ったらとりあえず全部やってみる」ことを挙げていました。

イベントを終えて

今回の第1回のプレ学習会は、地域での生徒会交流会実現をめざす岡山大学附属中学校の生徒会役員たちにとって、活動を継続するためのマインドセット、イベント運営の具体的なノウハウ、そして何よりも「やりたいと思ったら挑戦する」という先輩たちの熱い思いを学ぶ機会となりました。

参加者からは、「ポジティブに生きようと思った」「今後につなげていきたい」といった感想が出るなど、このプレ学習会が今後の活動の大きな一歩とモチベーションの向上につながったと感じました。

このヒアリングで得られた知恵を基盤としつつ、地域や状況に合った「変化」を恐れず、何よりも「交流と友情」を大切にした、持続可能な地域生徒会団体の設立・運営が期待されます。

協力いただいた佐孝さん、藤本さん、本当にありがとうございました。


【文】高橋亮平 (一般社団法人生徒会活動支援協会 理事長)