生徒会活動を見直す:生徒会大会2019
12月26日、成城高等学校(東京・新宿)にて「生徒会大会2019(主催:首都圏高等学校生徒会連盟/協力:関西生徒会連盟)」が開催され、関東・関西圏の高校生40名が参加した。2012年から開催されているこのイベントでは、役職別にグループが分けられ議論するのが特徴だ。
議題リスト・括弧内は担当議長
- 会長議題「生徒全員から信頼される生徒会長になろう:上野真之介さん(獨協・高2)」
- 副会長議題「活動検討会議:渡部千葉さん(昭和鉄道・高1)」
- 会計議題「不満の少ない会計活動をしよう!:藤本悟史さん(慶應義塾・高2)」
- 内務議題「頼られる役員になるために:松永汰区磨さん(獨協・高1)」
- 内務議題「理想の広報とは?:米倉心之介さん(成城・高2)」
- 外務議題「外務活動をする際、あなたは何を心がけて活動してますか?:横道文哉さん(立教池袋・高2)」
- 外務議題「あなたが外務活動を続ける理由:湯澤杏さん(神戸女学院・高2)」
会長議題「生徒全員から信頼される生徒会長になろう」では、生徒全員から信頼を受ける前に生徒会役員からの信頼を得ないことには、その段階に進むことはできないと考えた。そのために、活動における仕事分担が正確にできること、親しみやすさがあること。この2点を挙げ、生徒会役員もしくは幹部に達成感を与えることが必要とした。その上で、生徒会員からの信頼を得るために、必要な項目を洗い出した。最終的には「明るくて、協調性があって、発言力があって、リーダーシップがあって、話上手で、先生と生徒の架け橋になって、向上心があって、切り替えができる生徒会長(原文ママ)」と結論づけた。副会長議題「活動検討会議」では、副会長の活動方針について議論した。理想の副会長とは、中立・業務・裏方にまとめられるのではないかとの意見が出され、専門性にとらわれずさまざまな意見の橋渡しする必要があるとの前提に立ち、実際には多忙期にも定例で行う仕事が重要であり、臨機応変にかつ普遍的に職務を遂行することが重要だとした。
中学生ながら参加した鞠子輝さん(成城・中3/写真左)は、5.内務議題「理想の広報とは」に参加した。そもそもなぜ広報活動をして、学校のことを知ってもらいたいかというと、「学校に誇りを持ってもらいたいから」だという。これからの生徒会活動の目標を尋ねると「話し合いの中で意見が対立することはあるだろうが、うまくまとめ、学校という素晴らしい空間を知ってもらい、みんなで作り合えるようにしたい」と述べた。
福宮友樹さん(成城・中2/写真右)は、「自校の活動だけでは、活動の幅が広がらない」と危機感をもって今回の生徒会大会に参加した。4.内務議題「頼られる役員になるために」に参加して、まずは役員同士の人間観関係が大切だといういうことが分かった。より良い活動を行うためには、①誰に対しても尊敬の気持ちを持つ②日常生活での関係と生徒会内の関係のメリハリをつけるの2点が重要だと考えた。「現在は、役員数が多く、統率が取れておらず、定例会でのメリハリも無いので、全学年の意識を変えて、直していきたい」と今後の抱負を語った。
議事録は首都圏高等学校生徒会連盟のウェブサイトにて公開される予定とのこと。
【文・写真】荒井翔平/一般社団法人生徒会活動支援協会 理事長
【文・写真】川名悟史/一般社団法人生徒会活動支援協会 運営委員
投稿者プロフィール
- 2002年埼玉県生まれ。一般社団法人生徒会活動支援協会専務理事。埼玉県立春日部高等学校卒、上智大学総合人間科学部教育学科に在学。高校在籍中は、生徒会会計、文化祭実行委員会会計局・ホームページ局長として活動。第8回全国高校生徒会大会経理部長を務めた。現在は、教育社会学や教育行政学を領域に研究している。
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