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【全国生徒会大会実行委員インタビュー #02 大隅麗叶】「生徒会をもっとオープンに」活動への情熱と変革への思い

【全国生徒会大会実行委員インタビュー #02 大隅麗叶】「生徒会をもっとオープンに」活動への情熱と変革への思い


11月17日、全国生徒会大会2026実行委員である大隅麗叶さんにインタビューしてきました。
大隅さんは、自身の学校で「中央委員」という生徒会役員の役割を果たしながら、全国生徒会大会2026の企画に携わっています。生徒会活動に強い意欲を持ち、特に「情報をオープンにすること」や「効率化」を大切にする彼女の、これまでの経験と、大会にかける思いを聞きました。
全国生徒会大会2026は、来年3月の実施に向けて準備をしています。
是非、今年も全国の生徒会役員の皆さんに集まってもらえればと思います。

特殊な生徒会組織と、リーダーとしての役割

高橋 亮平 一般社団法人生徒会活動支援協会理事長(以下、高橋)> 大隅さんは学校でも生徒会役員なのでしょうか?学校での生徒会活動について教えてもらえますか。

大隅麗叶 全国生徒会大会2026実行委員会総務部長(以下、大隅)> 私の学校の生徒会の仕組みはちょっと特殊な構成をしてまして 、私は各クラスから選出される「代表委員会」というところの委員長をやっています。

うちの学校では、委員会の委員長全員をまとめた組織として「中央委員会」があり、そこが他の学校でいう生徒会執行部の役割を果たしているんです。中央委員は7〜8人になっていて、代表委員以外では体育部や保健部、文化部などがあります。代表委員会は、生徒の声を生徒会に届けるのが一番の仕事になります。あとは、生徒会から発案されるものが公正であるかどうかを見極めるという役割もあります。

高橋> 代表委員会が三権分立でいうところの「議会」の役割ですね。中央委員が「行政」の役割ということになりますかね。生徒会役員選出は選挙で行われるのでしょうか。

大隅> 私の所属する代表委員会で説明すると、まずクラスで2名の代表委員を選出します。その上で、代表委員会の中でさらに議長を選出し、私はこの議長を勤めています。この代表委員会の議長を含めて各委員会の長で中央委員を構成するのですが、中央委員長だけは全校生徒から投票される選挙で選出され、この中央委員長が一般的な学校の生徒会長に相当します。

実行委員への道と「情報のオープン化」への思い

全国生徒会大会2025の様子

高橋> 今回は全国生徒会大会の実行委員としてお話を伺います。実行委員になったのは今年が初めてですか。なぜ実行委員になろうと思ったのでしょうか。また、実行委員会では何をやりたいと思っていて、どんな役割を担っているのでしょうか。

大隅> 実行委員になったのは今年が初めてです。昨年、参加者として全国生徒会大会に参加した時に、イベントがすごく面白いなと思って、後日、実行委員の募集があると聞いた時に、この大会の企画や運営側に回ってみたいなと思ったのがきっかけです。

昨年参加し終わった後で、折角、全国から生徒会役員が集まっている場なので、「もうちょっと何かできるんじゃないかな」と感じた部分がありました。また、全国生徒会大会では、参加者用のパンフレットとして参加者の学校の情報をまとめて出しているのですが、これがすごくよかったなと思ったんです。これをもっと色んなところに広められないかなと思ったんです。私たちが作成した企画書とか、実行委員の人たちが集めてくださった学校の情報などが、まとまって掲載されているので、それを外部の人がもっと見れるようになったら、面白いな、できることあるかも、と思って実行委員会に入りました。

高橋> 考えていることが似てますね。私も一般社団法人生徒会活動支援協会(以下、支援協会)の中で5年ぐらいずっと同じこと言い続けているんですよ。もちろん、参加者の中には必ずしも学校の了承をとって参加しているわけではない生徒がいたり、それぞれの学校の事情によって学校情報が出し辛いなどといった状況もあるわけですが、「生徒会の情報をwikiのように発信できる仕組みができるようになれば」とか、「全国生徒会大会実施の際に実行委員会と連携して、協会としての実態調査のアンケートを参加者にとってもらえるようにしよう」とか。今年は共催するにあたって、こういうことをさせてもらいたいと実行委員会に伝えているところです。是非、実現させたいですね。

支援協会では、これまでも生徒会活動の実態調査などをやってきました。以前、私が千葉市のアドバイザーをやっていた時には、千葉市内の全50校の市立中学の生徒会の実態調査を行い、学校ガイドのようにまとめて生徒会役員の交流会で活用しました。こちらの記事も是非見てみてください。
https://seitokai.jp/archives/1449

大隅> このデータ すごい面白いですね。是非やりましょう。

総務部長としての使命「効率化」と「デジタル化」

全国生徒会大会2025の様子

高橋> 今回の実行委員会では、総務部長になられたわけですが、どういう大会にしていきたいですか。

大隅> 総務部になったのは、例えば、申し込みや参加者をまとめる点でなどでもそうですが、昨年は大会のプログラムに遅延があったり、教室の移動がスムーズに行かなかったりという点がありました。もっと効率化できる部分がいっぱいあるのではないかと思ったからです。

具体的には、 一番最初の申し込みから、もっとデジタルを入れていったら、時間短縮できたり効率化できる部分があるんじゃないかなと思ったり、参加者の人が迷わなくて分かりやすく、かつ私たちからも管理がしやすいものをどうやっていこうか、というのを考えています。

学校でもイベントをやるコースにいて実行委員などをやらせてもらっていたり、全国中高生教育模擬国連大会の実行委員をやっていた際にも、業務の効率化が話題になっていたので、経験は活かせるかなと思いました。もうちょっとここをこうしたら効率化できるんじゃない?とかいうのが、結構得意な方なので、今回の実行委員の中でも自分ができることを活かしたいと思っています。

「女性リーダー」と「古い校則」への疑問

高橋> 今年の実行委員のメンバー構成は地域性や学年など、どんな感じですか 。

大隅> 今年の実行委員は15人程で 、高校2年生が一番多いですね。地方的には関東の方が中心ですが、関西や九州の方もいます。男女比は感覚的に2:1ぐらいで、女子が少ないかな、という感じです。

高橋> 日本は女性のリーダーが少ないと言われたりしますが、そういうのは関心がありますか 。

大隅> めちゃくちゃ関心あります。私は今の学校の自己発信コースに入った頃の中学3年から高校1年にかけて、自分の高校の探究コースで、ジェンダーギャップ指数に注目していたんです。短期留学でアメリカやオーストラリアに行ったのですが、日本の女性進出率がすごく低いと感じまして、日本の数値は教育ではほぼ満点なのに、政治参画が本当にすごい低くて、ほぼゼロじゃないかというぐらい低い、どうしてこんなに低いのか、どうしたら高まるのか、というのを調べていました。

小学校の時から疑問を持っていて、リーダーを決める時に「男子から1人、女子から1人」と決められていた時期があって。もし「男女どちらでもいい」だったら、私は絶対に選ばれてたのに、と思ったことがあったんです。わざわざ男女で分けてるのがナンセンスだなと感じたのが一番最初の違和感でした。

ブラックボックスの生徒会情報をもっとオープンに

高橋> そもそも、大隈さんは、いつからリーダーになりたいと思ったんですか 。

大隅> 多分、保育園ぐらいからですね。他の人がリーダーをやってる際に、その人が公平なことをしてなかったり、すごく不効率なことをしてるのを見るのが嫌で、「だったら私がやる」と思っちゃう方なんです。

中高になってからは、やっぱり「おかしいって思ったことを変える」ことにすごく興味を強く持って、それができる最大の場所が、学校の生徒会でした。うちの学校は創立百年を過ぎる伝統校で、その分、校則もちょっと古い部分があります。

例えば、スマートフォンが、学校内はもちろん登下校中も使用が禁止なんです。ただ、今は授業でオンライン教材を使ったりして、生徒にはパソコンが配られており、「家に帰ったらオンライン教材で提出しなさい」と言われます 。部活動などをうちの学校でやりたいと、通学に2時間、2時間半かかる生徒もいるので、その時間を有効活用した方が絶対にいいと思ったんです。実証実験という形で緩和できるように提案も改良を重ねながら校長先生と何回もお話し合いを続けています。一律禁止になっているものについては、過去に問題が起きた事例があるためだったりするので、それを覆すためにはすごく強い根拠が必要になってくる、ということなど難しさも痛感しています。

こうした学校での取り組みをしていても友達たちから「何をやっているのか分からない」と言われたりします。

高橋> 大隅さんと話をしていると、生徒会ってやっぱり「ブラックボックス」だなということをあらためて感じます。一般生徒は役員の活動内容を知らない、役員も他校のことを知らないというものですが、なんとかして、これをオープンにしてあげたいですね。

大隅> 本当にそうですね。昨年の大会で、「生徒会が一般生徒にとってのブラックボックス化がすごい」と聞いた時に「確かに!」と思いました。興味のない人からすればそうかもしれませんが、興味のある人でも分かりにくい状況になっています。これは本当に問題だと痛感しています。

高橋> 「なんのために」を追求する姿勢 、そして「情報公開」と「効率化」を進める大隅さんの活動は、全国の生徒会が直面する課題を解決するヒントになると思います。3月に開催される全国生徒会大会2026、今年も全国の生徒会役員にとって価値のある大会になることを願っていますね。本日はありがとうございました。


インタビューイー
大隅 麗叶(Reika OSUMI)
全国生徒会大会2026実行委員会総務部長、十文字中学高等学校2年。十文字中学高等学校では生徒会役員に当たる中央委員を担いながら立法府である代表委員会の議長も務める。2025年8月に全国生徒会大会2026実行委員に就任。2026年3月に全国生徒会大会2026開催に向け準備をしている。

インタビュワー
高橋 亮平(Ryohei TAKAHASHI)
一般社団法人生徒会活動支援協会理事長。千葉県立国府台高等学校1年次に生徒会会計を、2年次に生徒会長を務める。3年次には県内の生徒会役員たちと千葉県生徒会連盟を創設、その後、連盟の有志とともに生徒人権ネットワークを創設、生徒人権宣言を宣言などを行った。著書に『「新しい生徒会」の教科書』(旬報社)、『世代間格差ってなんだ』(PHP新書)、『20歳からの社会科』(日経プレミア新書)、『18歳が政治を変える!』(現代人文社)ほか。

【文】高橋亮平/一般社団法人生徒会活動支援協会 理事長