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九州生徒会グランプリ:生徒会役員240名が集結。最優秀賞は千原台高校

九州生徒会グランプリ:生徒会役員240名が集結。最優秀賞は千原台高校


2025年12月21日、博多駅からほど近い、ラグビーやサッカーの名門として知られる東福岡高等学校にて、「第1回九州生徒会グランプリ 兼第5回福岡生徒会交流会」が行われました。

今回、一般社団法人生徒会活動支援協会からは「第1回九州生徒会グランプリ」を主催する九州の生徒会顧問の先生がつくる団体「九州生徒会後援会」から依頼され、理事長の高橋亮平が審査員として参加してきました。

また、専務理事の猪股大輝も生徒会研究を専門とする東洋大学文学部所属の研究者の立場から審査員に加わり参加してきました。

今回のイベントには33校から240名が参加し、久しぶりに生徒会活動に青春をぶつける高校生たちの熱い想いと熱気に包まれていました。

「第1回九州生徒会グランプリ」の頂点は、熊本市立千原台高等学校

審査員を務めた「第1回九州生徒会グランプリ」の決勝に出場したのは、プレゼンテーション順で以下の11校でした。

  1. 中村学園三陽高等学校
  2. 福岡県立城南高等学校
  3. 東海大学属福岡高等学校
  4. 熊本市立千原台高等学校
  5. N高等学校・S高等学校・R高等学校
  6. 博多女子高等学校
  7. 東福岡高等学校
  8. 福岡県立宗像高等学校
  9. 福岡工業大学附属城東高等学校
  10. 九州産業大学属九州産業高等学校
  11. 敬愛高等学校

生徒会顧問6人も含む10人の審査員で厳正な評価を行った結果、「第1回九州生徒会グランプリ」の最優秀賞に選ばれたのは、熊本市立千原台高等学校(発表者:清﨑心琴さん、鬼塚虎白さん)でした。

熊本市立千原台高等学校は、「キラビト発掘」と題して各分野で活躍する在校生を校内放送番組で紹介する取り組みが行われており、こうした取り組みで校内の仲間の活躍や努力を知ったことでチャレンジする生徒が多くなったといいます。

また、放課後のスマホ使用許可に関する校則改正や、これまで1日開催だった文化祭を2日間開催変更を実現したことから、生徒会を通じて学校を変えられる、という未来を生徒に共有できたことが紹介されました。こうした改善の働きかけはこれまで数年間先輩たちから訴え続けてきたもので、今年度、職員会議にて最終プレゼンを行い、在校生の声を反映できたと誇らしげにプレゼンしてくれました。

また、熊本市立千原台高等学校は、熊本魅力推進生徒会(通称:KMSS)という熊本県内の市立、県立、私立の高校の生徒会役員などを集めた組織での活動も行っており、現在は5校60名以上が参加するこの組織では、「世界から選ばれる上質な国際都市熊本を更に若者が活躍できる街に」と活動しており、定例会のほかSNSやwebページの運用も行っている他、青年会議所などと連携して熊本空港にモニュメントを創るクラウドファンティングを行っているそうです。

こうした各分野による幅広い活動が評価され、今回、第1回の開催となった「九州生徒会グランプリ」のグランプリは、熊本市立千原台高等学校に贈られました。

受賞者の一人、清﨑心琴さんは、「今回参加して、生徒会のメンバーとの出会いを通して活動の輪が広がったと感じました。発表後に参加者と連絡先を交換し、文化祭の2日間開催の実現までのプロセスや「キラビト発掘」の具体的内容についてなど、すでに福岡の生徒会から連絡を複数いただきました。「これだったらうちでもできそう」というコメントをもらったりして、本校の取り組みが他校の参考になれば幸いです。また、生徒会の輪が県外にも広がり、福岡の高校にも影響を与えられたことはとても嬉しいです。今回、賞をいただけたことで、自分たちがやってきたことが形に残り、みなさんにも認めてもらえたような気がして嬉しいです。」とコメントしてくれました。

最優秀賞を受賞した熊本市立千原台高等学校の清﨑心琴さん、鬼塚虎白さん

九州の生徒会団体を活性化させてきた東福岡高等学校が優秀賞

優秀賞は、会場校でもある東福岡高等学校(発表者:田中十和さん、中島愛理さん、永吉紗菜さん、長谷川登土さん)が受賞しました。

優秀賞を受賞した東福岡高等学校の田中十和さん、中島愛理さん、永吉紗菜さん、長谷川登土さん

東福岡高校のプレゼンでは、生徒会は意見を出す存在だけではなく、また、先生と生徒が対等な立場であることなどを話していたことが印象的でした。
今期の生徒会役員は、「生徒会×校長先生の対話の場」を実施したり、校外においては、福岡生徒会交流会の開催、全国生徒会大会へ実行委員も輩出などを行ったことなどが発表されていましたが、この3年間で、特に複数の学校の生徒会が集まるいわゆる「生徒会団体」や「地域生徒会」と言っている取り組みが、福岡生徒会連盟主催の「九州生徒会交流会」などを通じて九州地方で活発に行われるようになったのは、東福岡高校生徒会の活躍があったからだと思います。こうした活躍が評価につながっての受賞となりました。

今回の「九州生徒会グランプリ」では、「生徒会があなたの学校にどれだけ影響を与えているか」と問われていました。

受賞された2校だけでなく、本日は、11校の生徒会にかける熱い想いを伝えてもらいました。
ちなみに、参加した生徒会役員の高校生たち全員が投票して選んだ取り組みは、3万4,000人以上の生徒を有し、生徒会役員・委員会だけでも500人以上という規模で活動するN高等学校・S高等学校・R高等学校の取り組みでした。

今後は、生徒主体の校則改正やその方法の制度化と、部活動費も含めた予算編成を生徒に

今回、審査員を代表して高橋が講評をさせていただきました。

まず、学校内の生徒会活動についてですが、「生徒会活動への一般生徒の巻き込み」や「生徒会活動のマンネリ化」など課題感については、多くの学校で意識されるようになってきた印象を受けました。多くの学校がこうした課題を感じ解決策を模索している一方で、まだ画期的な活動と言えるものまでは見出しきれていないと感じました。

また、校則改正は多くの学校で実施できるようになってきていますが、生徒発、生徒主体でどう校則改正を進めていくか、またその改正の仕組みや、教員側との調整のプロセスについてもどう仕組み化できるかが次に問われているように思います。

さらに、今回、生徒会が生徒会予算を扱う活動に取り組んでいる学校の報告もありましたが、ほとんどが編成した予算の執行への関与にとどまっていました。今後は、部活動予算の配分なども含め、予算全体をどう編成するか生徒同士で利害関係がトレードオフになるような課題をどう調整するのかといったところまで生徒が関与して行けるかが次の課題になってくるのではないでしょうか。

次に、学校外の生徒会活動についてです。

校外の生徒会活動については、今回のイベントもそうですが、九州においても複数の学校の生徒会を集めての生徒会の交流会などは非常に活発に行われるようになりました。

今日の発表の中でも、「外務を内務にどう活かしていけるか」という話も出ていましたが、まさにこの辺りや、交流に留まらない地域生徒会の可能性を模索していくことが今後のステップだと感じました。

講評でもお話した「新しい生徒会」については、是非、書籍「『新しい生徒会』の教科書」もご覧いただければと思います。

最後に、今回、「第1回九州生徒会グランプリ 兼 第5回福岡生徒会交流会」に参加してみて、各地域ごとにこうした学校の生徒会を超えた場として、複数の学校の生徒会役員等が集まり、それぞれの学校の良さや日頃感じている課題を共有しながら、その問題解決を考えることができる場があればと思いましたし、こうした体験を是非多くの生徒会関係者の皆さんに体感してもらいたいと思いました。

この日、多くの生徒会役員たちに「生徒会楽しい?」と聞いて回りました。驚いたことにお聞きした100人近い生徒会役員たち全員が「楽しいですっ!」と元気いっぱいに答えてくれました。

同日開催の福岡生徒会交流会では議題ごとに分かれて生徒会の抱える課題について話し合う分科会や、話し合いの成果を全体に共有する企画が行われていました

こうした「生徒会の楽しさ」が、より多くの高校生や生徒会顧問、学校関係者に伝わり、我々は「新しい生徒会」と言っていますが、さらに生徒会活動が進化し、より活発に価値ある存在にとなっていくことを期待しています。

3月には全国生徒会大会実施、4月には日本生徒会大賞を募集

一般社団法人生徒会活動支援協会では、来年度も全国の生徒会活動の優良事例を表彰する「第10回日本生徒会大賞」を行います。来年4月26日〆切で募集し、書類審査の後、6月28日に決選大会を予定しています。

是非、全国で生徒会活動に青春をかけている高校生たちの熱い想いを応募してもらえればと思います。
また、今年度も生徒会の全国大会、「全国生徒会大会2026」が開催されます。年明け1月末から2月頭には参加募集が始まっていく予定ですが、今年度は3月30日(月)、31日(火)に東京のオリンピックセンターにて開催します。現在、実行委員の高校生たちが必死に準備を行っていますが、是非、全国からより幅広い生徒会役員に集まってもらえればと思います。

いずれも詳細は近日中に公開予定です。

今回は、福岡で行われた「第1回九州生徒会グランプリ兼第5回福岡生徒会交流会」の報告でしたが、高校生からエネルギーをもらい、日本の教育現場はまだまだ良くなるそんな明るい未来をみたような1日でした。


【文】高橋亮平 (一般社団法人生徒会活動支援協会 理事長)