
文実による文実のための文実に関する討論会:第10回集まれ文実!
8月24日、成城高等学校(東京・新宿)にて「第10回集まれ文実!(あつ文)」が開催された。今回で、10回目となるあつ文には首都圏の高校を中心に約70名の文化祭実行委員などが集まり、中には近畿地方から参加した人もいた。会の終了後の懇談会では、自由に参加者同士が自校の文化祭について紹介したり、悩みを共有し共に解決策を考えたりして交流している光景も見られた。
今回のあつ文では、午前の部と午後の部でグループのメンバー・議題を変えた。討論会では、7名程度の各校の文化祭実行委員や生徒会役員がそれぞれの議題について討論を行った。
設定された議題
- 午前の部の議題
- 売店企画を成功するには
- 文化祭で生徒会の出し物をすべきか
- 一般生徒も楽しむためには
- 文化祭でのボランテイア活動について
- 模擬店メニューの決め方
- 文化祭のPVを作るためには
- 文化祭を通じての他校との関わりについて
- 来校者をより多く集めるには
- 廊下や階段を含めた構内装飾について
- クラス企画や有志団体のSNSの活用ルール
- 文化祭の企画に多様性を持たせるには
- 文化祭期間中に企画などを広くわかりやすく伝えるためには
- パンフレットをいかに読んでもらうか
- 前夜祭、昼夜祭、後夜祭の出場者の集め方
- 午後の部の議題
- 文化祭での生徒会の活動・役割
- 文化祭の予算の決め方
- 学校グッズの販売の仕方
- 文化祭が魅力的に見える広報の仕方
- 先生との交渉を円滑に進めるには
- イベント企画を盛り上げるコツ
- 有志団体の装飾を成功させるには
- 効率よく文化祭準備を進めるには
- 「タテヨコ」の関係
- 学年関係なく文化祭に巻き込むために
- 文化祭を通して学校の広報をするには
- 文化祭を校内外に広く伝えるには
- 委員のやる気を引き出すには
- 文化祭実行委員と生徒会役員の関係性
あつ文初参加となった長谷川怜南さん(東京都立国立・高2/写真)は、参加してたくさんの驚きがあったという。例えば、文実と生徒会本部を兼ねている学校があったことだ。自身の学校では文実と生徒会本部は完全に独立している。またそれにより、文実の仕事内容も各校によってまちまちであるということに衝撃を受けたという。長谷川さんの学校の文化祭は9月にあり、またその文化祭で文実の活動は終了するとのこと。「今日発見したことを後輩に引き継いで、さらに良い文化祭にしてほしいです」と後輩へエールを送った。
自身の文化祭実行委員長から誘われて参加した佐藤光真さん(獨協・高2/写真)は、「文化祭の予算の決め方」に参加した。佐藤さんの学校では、今年から会計業務が教員の担当から生徒が担当するようになったという。ほとんどが初めての仕事でわからないことも多いそうだが、「同じグループの人から様々なアイデアや実践例を聞くことができたので是非これからの会計業務に取り入れて、生徒や教員など学校全体で盛り上がる文化祭にしていきたい」と意気込んでいた。
最近は“生徒会”に関する討論会や団体は多くなっているが、文化祭に関する討論会や団体はあまりない。その中で、他校の文実同士が互いに悩みを共有し今後の参考にしたり、他校との交流が深まることのできる場になっている“あつ文”。現在の外務団体の課題として大きく挙げられるのが、「参加者を集める」こと。しかし、このようにたくさんの参加者が集まり討論をしたことは、運営にとって良い成功体験となり、また、運営だけでなく参加者にとっても大きな経験になっただろう。次回のあつ文(第11回集まれ文実!)は2019年冬に開催される予定とのこと。開催に向けて新しく運営も募集するそうだ。興味のある人はぜひ積極的に運営にも挑戦してみるのもよいだろう。
【文・集合写真】川名 悟史/一般社団法人生徒会活動支援協会運営委員
【写真】飯塚 一輝/一般社団法人生徒会活動支援協会運営委員
【写真】川名 悟史/一般社団法人生徒会活動支援協会運営委員
投稿者プロフィール

- 2002年埼玉県生まれ。一般社団法人生徒会活動支援協会専務理事。埼玉県立春日部高等学校卒、上智大学総合人間科学部教育学科に在学。高校在籍中は、生徒会会計、文化祭実行委員会会計局・ホームページ局長として活動。第8回全国高校生徒会大会経理部長を務めた。現在は、教育社会学や教育行政学を領域に研究している。
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