
東京大学にて生徒会会談が「春季生徒会交流会」を開催。学校の未来を創るリーダーたちが集う
5月11日(月)、東京大学本郷キャンパス(東京・文京区)にて、生徒会団体である「生徒会会談」主催で 「春季生徒会交流会@東京大学本郷キャンパス」が開催された。「生徒会会談」は、2017年1月に設立された「内務に還元できる外務」を掲げ、オンライン、オフラインに問わず多数の企画を行っている首都圏を中心に活動している生徒会団体だ。今回のイベントは、中高生徒会役員を対象にした生徒会交流のイベントとして、主に関東地方の生徒会役員たちが集まり、互いの取り組みを振り返りながら、意見交換を通じて新たな活動の可能性を探る場となった。
開催概要
今回の交流会では、午前中に生徒会活動に関する自由なディスカッションを行い、午後にはテーマごとのブース形式で意見交換を実施した。さらに、自由交流の時間も設けられ、各校が自校の課題について議論し、情報を共有する機会となった。
当日の流れ
11:15~ 受付開始、開会式
11:40~ 自由議論(90分)
13:10~ 休憩(40分)
13:50~ ブース別議論①(45分)
14:40~ ブース別議論②(45分)
15:30~ ブース別議論③(45分)
16:20~ 閉会式(10分)
16:30~ 自由交流(任意参加)(30分)
参加者の声をお聞きしました!
参加していた高校生たちに感想を聞いてみたので、主な感想を紹介する。
〈初参加・高2〉
「学校ごとに生徒会の体制が違っていて面白かった。他の人と悩みを共有し合い、的確なアドバイスももらえた。もっといろんな生徒会と交流したいと思いました。」
〈初参加・高1〉
「他校と定期的に交流している学校があると知って驚きました。それぞれの活動を知れて、生徒会に対する理解が深まりました。」
〈初参加・高2〉
「都立と私立では予算の差があり、活動内容も大きく異なると実感しました。外務がまだ整っていないので、他校の取り組みをもっと知りたいと思いました。」
〈初参加・高3〉
「生徒会のシステム管理や広報、交流会の運営など、色々と学ぶことができました。自校の課題解決にも繋がる非常に良い機会でした。」
〈初参加・高1〉
「生徒会に入ったばかりだったけれど、さまざまな学校の事例を知ることができて良かった。来年は会長を目指しているので参考になりました。」
〈2回目参加・中学生〉
「公立中学校の生徒会長として、私立中高の取り組みを知る貴重な経験でした。外務という概念がなかったので、外務の重要性も学べて、中学生同士の交流もできて楽しかったです。」
〈3回目参加・高3(オンラインイベントも参加経験あり)〉
「生徒会の仕組みは学校によってこんなにも違うんだと改めて実感しました。自分の視野を広げる良い機会になりました。」
〈初参加・高3〉
「1年半ぶりに外務に参加しました。情報や見える視点が変わっていました。目安箱をオンラインで実施するというヒントも得られて、良い時間でした。」
どのコメントからも、「生徒会という立場から学校をより良くしたい」という強い思いが伝わってきた。特に印象的だったのは、「学校ごとにこんなに違うんだ!」という驚きの声の多さだった。体制、予算、抱える悩みもそれぞれ違うからこそ、他校の話を「もっと聞いてみたい」「話してみたい」という前向きな姿勢が数多く見られた。「もっと他校と交流してみたい」「自分の学校に戻って活かしたい」と、キラキラした目で語ってくれる姿が非常に印象的であった。初めての参加でも、何度目かの参加でも、それぞれが「今の自分だからこそ得られた気づき」を持ち帰ったようだ。

閉会式でマイクを握る金子代表と拍手をする関口副代表
生徒会会談新役員にも話をお聞きしました!
今回の交流会について生徒会会談の代表、副代表にお話を聞いた。
2025年度生徒会会談 代表 金子和也さん(武相高等学校2年・神奈川)
「代表として初めてのイベントでした。自分は他の運営メンバーに比べて外務の経験が浅いですが、今回の経験を次回にしっかり活かしていきたいと思います。今後もより良い交流会をつくっていけるよう頑張ります。ご参加いただき、ありがとうございました。」
2025年度生徒会会談 副代表 関口俊さん(天王寺学館高等学校3年・大阪)
「今回のイベントを通して、多様な生徒会役員がどのように教員と価値観をすり合わせているのかを持ち帰って内務に活かせる機会になればと思います。またこのイベントがあることによって孤立してしまう生徒会役員が少しでも減っていけばと思っています。ご参加いただき、ありがとうございました。」
2025年度生徒会会談 副代表 平川楓さん(土浦日本大学高等学校2年・茨城)
「事前準備の段階から、高校1年生が一生懸命頑張ってくれて、本当に感謝しています。前回の冬のイベントで先輩に教えていただいたことを活かし、参加者の皆さんにも楽しんでいただけたと思います。反省点もありましたが、温かい雰囲気のイベントにできたことを嬉しく思います。」
※ 役員は取材当時(2025年5月現在)の役員であり、その後、生徒会会談の役員は交代

運営・OBの一幕
おわりに
新緑がまぶしい初夏の風が心地よく吹き抜ける中で開催された今回の交流会は、各校ならではの悩みや運営の工夫を語り合う、貴重な機会となっただろう。新たな季節に相応しく、「生徒会にできることとは何か」を生徒会の仲間と共に見つめ直し、そこから一歩を踏み出す時間となっただろう。今後も「内務のための外務」を掲げ、活動する生徒会会談と各校の役員たちに期待したい。
【文・写真】保田 雄亮/一般社団法人生徒会活動支援協会 運営委員
投稿者プロフィール

- 2006年東京都生まれ。私立駒込高等学校卒。中央大学経済学部国際経済学科に在学中。2024年度生徒会会談 顧問。高校在籍中は生徒会本部 副会長、書記を2期に渡り務める。日本私立中学高等学校連合会会長賞受賞