生徒会.jp
  1. TOP
  2. 記事
  3. コラム
  4. [私の生徒会履歴書 #011 保田雄亮] 「変革は一人から始まる」― 生徒会活動と外務を通じて得た学び

[私の生徒会履歴書 #011 保田雄亮] 「変革は一人から始まる」― 生徒会活動と外務を通じて得た学び


この記事をシェアする

経歴

保田雄亮 (一般社団法人生徒会活動支援協会 運営委員)

  • 2022年6月 駒込高等学校で生徒会副会長に就任
  • 2023年6月 駒込高等学校で生徒会書記に就任
  • 2024年4月 生徒会会談 顧問

 

絶望から始まった高校生活を自分の手で変える道を選んだ

2022年4月、高校受験に失敗した私は、現実を直視できないまま入学式を迎えた。入学して早々から学校には、自分にとっては厳しいルールが待っていた。目の前に突きつけられた現実を前に、「このまま3年間をやり過ごすのか」「自分の手で学校を変えるのか」の二択を迫られた私は、後者を選び、翌5月に生徒会選挙への立候補を決意した。

掲げた公約は「フェアトレードの普及」と「ウォーターサーバーの設置」。「生徒会でやることなのか?」「ふざけてるのか?」など多くの批判が寄せられた。予想していたとはいえ、現実に浴びる批判はやはり辛かった。

フェアトレードを選んだ理由は、国際協力や社会問題について高校生の段階で触れるべきだと考えたからだ。商品を配布し、身近なところから意識を変える試みだった。

一方、ウォーターサーバーは、コロナ禍で冷水機が使用できなくなっていた現実への対応の仕方として考えていた。

葛藤もあったが、無事に選挙を終えて最低得票数ではあったが生徒会役員になった。

意気込みからはじまった生徒会生活だったが、提案はいずれも教頭によって却下された。時には教頭の前で涙を流したこともあったが、諦めず、代替案を模索しながら何度も企画書を書き直すなど、当時の役員や会長とも話し合いを重ね、実現に向けて戦い続けた。

公約未達の1期目からリベンジを誓った2期目

2年生となった翌年2023年4月、1期目では公約を達成できなかったため、私は再び生徒会役員選挙への出馬を決意した。この選挙での公約は「フェアトレード一本」で挑んだ。得票数は下から2番目。それでも2期目を務めることが決まった。

再度挑戦したフェアトレード企画も、最初は学校側にも生徒側にも相手にされなかった。しかし、教頭や顧問などとも話し合いをしていく中で、文化祭での有志企画としての実施を目指すことにした。寄付を募るため、NGOや企業に連絡を取り続け、「インターンを条件に提供する」と言ってくださる団体から返事が来たときは、本当にうれしかった。

当時の企画書(個人情報保護のため一部改変)

しかし、文化祭が近づいても学校からは企画の許可が下りなかった。半ばあきらめかけていた文化祭の2日前になって、突然学校からGOサインが出ることになる。先輩と後輩が間に入り、スタンプラリーの一環としてフェアトレード商品を景品として取り入れるよう、交渉してくれたのだ。そのおかげで、土壇場で実現に至った。先輩、後輩の支えがなければ、企画の実現は叶わす、今でも本当に感謝している。

企画は大成功とまで言えるものではなかったが、「学びになった!」「子どもと取り組めて面白かった」とお声をいただき、少しばかりではあるが行った意義を感じた。

母校、駒込高等学校では、現在もこうした取り組みは細々とではあるが継続されている。(2024年度現在)生徒会活動で重要なことの一つに「変革は一人から始まる」という考え方がある。誰にも相手にされなくても実現に向けて努力を続ければ、いつか実る時が来る。そう信じて活動を続ける人が一人でも増えると良いと思う。

「内務に還元する外務」の理想へ

学校外での生徒会活動を「外務活動」などと言うが、私は当時こうした外務活動については、当初まったくの無知だった。そんな私は、当時の役員に誘われていくつかの生徒会団体や交流団体に参加した。
しかし、いずれの団体も活動の目的が十分に果たせない面が目立ち始め、顧問の先生からも改善の必要性が指摘されるようになり、結果として私の学校では外部での活動そのものが制限されることとなった。

それでも私は「外務活動のすべてを否定すべきではない」と考えた。他校との交流は、自校の発展にも繋がるはずだ。そうした信念から、外務に携わるべく、生徒会会談の立て直しに尽力した。生徒会会談とは、2017年1月に発足し、首都圏を中心に活動している任意生徒会団体である。理念に「内務に還元できる外務」を掲げ、オンライン、オフラインに問わず多数の企画を行っている団体なのだが、当時の生徒会会談は混乱気味だったため、私は立て直しに向けて、まずは新しいメンバー集めから始めた。さまざまな団体に足を運び、そこでPRを重ね、仲間を集めた。こうした取り組みもあり、今では、多くの後輩たちが中心となり、安定した運営が行われるようになっている。

私の高校生活は絶望から始まった。しかし、私は自らの手で「変える」という選択をしたことで、その道のりは平坦ではなかったが、挑戦の中で得られた確かな手応えと成長は、私の財産となった。

これからも、どんな場所にいても「不可能を変える力は、行動する勇気から生まれる」と信じて歩んでいきたいと思っている。

投稿者プロフィール

保田雄亮
保田雄亮
2006年東京都生まれ。私立駒込高等学校卒。中央大学経済学部国際経済学科に在学中。2024年度生徒会会談 顧問。高校在籍中は生徒会本部 副会長、書記を2期に渡り務める。日本私立中学高等学校連合会会長賞受賞