開かれたコミュニティに向けて:WAN2017プレイベント
8月21日、青山学院高等部(東京・渋谷)で、今年度のWANプレイベントが開催された。WANは早稲田大学高等学院、青山学院高等部、日本女子大学附属高等学校の3校の生徒会が中心となって運営する討論会であり、その名前は各校生徒会の頭文字に由来している。また、今年度からは青山学院横浜英和高等学校生徒会も運営に参加した。今回は年度末に開催予定であるWAN本イベントの”プレイベント”という位置付けであり、運営をあわせて60名超の高校生が参加した。
プログラムは2部構成で、午前1議題、午後1議題の議論を行った。議題は午前6テーマ、午後も6テーマ設定されており、各班で議長を中心とした議論や意見交換が展開された。
議題一覧
- [午前]
- 1班 今じゃなきゃ出来ない!高校生のうちにするべきこと5選
- 2班 人と向き合おう!
- 3班 なぜ大学を目指すのか
- 4班 時間の使い方
- 5班 ケータイとの距離
- 6班 リーダーに必要なものとは?
- [午後]
- 1班 ハイテク未来、便利と見るか、危険と見るか
- 2班 妄想結婚
- 3班 東京オリンピックまでに私たちができること
- 4班 夢をとるか、お金をとるか
- 5班 理想像の見つけ方
- 6班 日本の教育はどうなるの?
午前・午後共に1班の議長を務めた松本哉人さん(青山学院・高3/写真)は自校生徒会では渉外局に所属していたため、WANの運営・議長を務めたという。松本さんが議長を務めた両方の議題共に「アンケートで希望が多かったテーマ」であるそうだ。特に午前の議論では「一般的な(他の)イベントでは感想だけで終わる議題が多いことから、敢えて5つに要点を絞って議論した」と話す。また、午後の議論では、昨今話題のロボットやAIの導入に関して”活用法”と”危険性”の両面から迫ったそうだ。そして「参加者一人一人が考えてくれるように発言順等に配慮をした。参加者が考え続ける姿勢を持ち続けて欲しい」と述べた。
WAN運営代表の松村萌音さん(日本女子大・高3/写真)は運営にあたって最も大変だったこととして「運営のメンバーをまとめること」という。その理由として「WANは4校が生徒会として開催しているものなので、4校が等しい関係でいられるように意識していました。そのため、所謂代表感みたいなものを出し過ぎてはいけないし、全く出さないことで運営のまとまりが出なくなってしまうことも避けなければならず、その加減には悩まされました」事が挙げられるそうだ。そして「WANの他の討論会にはない、話したいことを気軽に話し合える良さを残しつつ、その年らしいWANを開催していければと思います」今後のWANの展望を語ってくれた。
WANは2016年度から参加者を大学付属校に所属する高校生のみに限定せず、全ての高校生に門戸を開いた。その決断があり、今回のWANでは運営校や付属校以外の高校に所属する高校生の参加者も多く見られた。運営に新しく”青山学院横浜英和高等学校”も加わったWAN、社会問題に関して幅広く議論を行う数少ないイベントの一つとして、今後も継続的に活動を行っていくことに期待する。
【写真】荒井翔平/一般社団法人生徒会活動支援協会 理事長
投稿者プロフィール
- 1999年生まれ、東京都出身。浅野高校卒、慶應義塾大学総合政策学部在学。統治機構改革、若者の政治参画、憲法改正などが主たる研究・関心領域。他、キャリアに関する授業登壇、AO入試対策など多数。Podcast「この○○の片隅から」配信。2019年度限りで理事を辞任。
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