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驚きと期待、福岡県高校生徒会連盟が発足!


「福岡県内には170校もの高校がありますが、もちろんそれぞれの生徒会で組織も活動も違うでしょう。ここでは自校の活動を発信し、他校の良いところをたくさん吸収していってください。そして何か一つでも構いません、自校に持ち帰って生徒会活動に大いに活かしてください。外務活動の意義はきっとそこにあると思います。そしてこれだけを多くの役員のみなさんが集結しているわけですから、目一杯他校の役員と同職の悩みや熱い思いを語り合って新たな人脈を広げていってください。」これは5月5日、春日クローバープラザ(福岡・春日)にて開催された、福岡県高校生徒会連盟第1回総会で安見茜音さん(筑紫女学園・3年/写真)が代表挨拶として述べた言葉だ。

9月まで代表を務める安見さん

福岡県での生徒会連盟の発足に向けた動きは3月末の第6回全国高校生徒会大会(以下、NSCC)をきっかけに始まった。4月2日にNSCCに参加したメンバーを中心に実行委員会を発足。首都圏高校生徒会連盟や関西生徒会連盟といった他の生徒会団体の協力を受けつつ、1ヶ月あまりで実際の会合を行うという非常にスピード感のある流れでこの日を迎えた。

参加したのは福岡市内の学校を中心に16校60人弱の高校生。都道府県単位の外務団体は他に大阪や兵庫などがあるが、その中でも最大規模となる。参加者のほとんどが外務活動自体が初めてであり、最初は緊張の糸が張り詰めていたが、終了時には打ち解けている様子が見られた。また他団体では男子が半数以上を占めるのが一般的であるが、女子のほうが若干ではあるものの多く参加していた。

最初に発足のきっかけとなったNSCCへの参加報告と福岡県高校生徒会連盟(福生連)の説明があり、生徒会における外務活動がどんなものか参加者の理解を促した上で、アイスブレイクと議論に移った。前半は役職ごとに分かれて、グループ意見交換の形式。そもそも役職の設定や名前が異なる学校があることに驚いている参加者も見受けられ、同じ役職名にもかかわらず普段の活動内容が全く異なる学校があるなど新鮮に映ったようだ。後半のグループディスカッションでは、「生徒会の目指すべき姿」をテーマに議論された。多くの班で一般生徒や教職員との距離間についての指摘があがった。その一方で、生徒会の人数が多い学校などでは、きちんとした情報共有が重要であるといった内部を省みる指摘も見られた。

代表の安見さんは「発足したばかりで議論がまだ上手くいかないところもある。これから2ヶ月に1度連盟会を開催していく中で、より完成度の高いものにしていきたい。福生連をきっかけに各校の生徒会活動がより良いものになって欲しい。」と思いを語った。また、代表からの紹介で校則の改定や交流を目的に参加したという安東賢信さん(上智福岡・2年)は、「集まっていた役員全員が、生徒会に情熱を持っており、熱中して良い議論ができた」そうだ。今後は今回生まれたネットワークを活用して、行事や他校の独自の取り組みなどを知り、それを自校に活かしていきたいという。

当日は参加校2校の新聞部の取材も来ており、こうした校内向けの広報活動は各校での生徒会の存在感が増していく一助となるだろう。ほかの団体でもぜひ導入してほしいと感じる。今回このように福岡県高校生徒会連盟が発足し、将来的な盛り上がりも期待させた一方で、同じ福岡を拠点としている九州生徒会連盟という生徒会団体がある。2015年に発足した九州生徒会連盟であるが、現在は活動が事実上の休止状態にあり、その枠組みを上手く活かしきれていない。福岡県高校生徒会連盟では着実に活動を積み上げ、より高いレベルへと昇華していってほしい。次回は7月開催を予定している。

【文・写真】小笠原 洋至/一般社団法人生徒会活動支援協会 理事

投稿者プロフィール

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小笠原 洋至
1996年東京都生まれ。一般社団法人生徒会活動支援協会理事。慶應義塾大学総合政策学部に在学中。中高では生徒会活動に積極的に取り組み、第2回全国高校生徒会大会実行委員なども務めた。現在は生徒会外務団体支援などを中心に活動中。