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「生徒会顧問はおじいちゃん」多治見西高校:特活学会実践事例


生徒会活動を始めとした特別活動の教育的意義や成果を発信することを目的に「日本特別活動学会実践事例募集」が行われています。2018年度の同事例募集において、多治見西高等学校(岐阜・多治見)にて行われた取り組みが、優れた実践事例として表彰されました。今回生徒会では、表彰された田山地範幸先生と生徒会役員のみなさんにこれまでの取り組みや今後についてインタビューしました。


インタビュー出演者

  • 1年書記  藤井 晴 好きな音楽:洋楽
  • 2年書記  村瀬 亜希 好きな色:水色
  • 2年会長  小島 啓栄 好きな教科:数学
  • 2年副会長 伊藤 透成 好きなスポーツ:野球
  • 2年会計  曲直瀬 恵紀 好きな食べ物:パン
  • 1年会計  加藤 ちから 好きな果物:いちご
  • 生徒会顧問 田山地 範幸 先生
  • 生徒会活動支援協会 千島 洸太
  • 生徒会活動支援協会 楠瀨 千尋

現在取り組んでいる生徒会活動の内容

千島:本日はインタビューにご協力頂きましてありがとうございます。早速インタビューの方に入らせて頂きます。まず最初に、ここ最近生徒会執行部ではどのような活動を行なっているのかお伺いしたいです。

小島:2月の最後に『予餞会』という、高校3年生を送る催しがあり、その際に一人一人の制服のポケットに挿すバラを1年生に制作してもらっています。予餞会以外の企画も全て執行部がしています。企画内容も台本も執行部で作っています。

千島:具体的に予餞会ではどのようなことをやるのですか?

生徒会長の小島 啓栄さん

小島:3年生の生まれた年から現在までのカウントダウンを行なったり、全校企画として、各クラスで踊ったダンスの動画を、ボール(写真)を使い他クラスにキャッチボールのように繋いだ動画、3年生に自分のなりたい夢を語ってもらった動画を流すというようなことをしています。

千島:動画作成等々かなりの負担がかかると思いますが、どのくらいの人員で準備を行なっているのですか?

役員一同:ここにいる6人だけでやっています。動画編集は先生に頼みますが、それ以外は全部私たちだけでやっています。

村瀬:冬休み明けから取り掛かっています。

楠瀨:予餞会の内容は、ある程度例年引き継がれているのですか?

小島:そうですね、基本的には例年同じです。

特徴ある多治見西高校の生徒会活動ー過去に取り組んだ活動ー

楠瀨:多治見西高校は、生徒会役員の任期は前期生徒会(4月〜9月)と後期生徒会(10月〜3月)で分かれているとお聞きしました。後期生徒会執行部として他に何か活動はしましたか?

伊藤:多治見市の高校生と多治見の街を良くするためにはどうしていけば良いのかを話し合いました。市役所に市内4つの高校の代表生徒が集まり、ディベートを通して一つ案を生み出すことをしました。

千島:なるほど。他にも地域や他校と共に何かするというような機会はあるのですか?

小島:はい。その一つが交通安全に関するもので、多治見市から交通安全について学ぶ企画への参加の呼びかけられています。それで、自動車学校にて交通事故のケースを実演して見せてもらったり、実際に生徒が車に乗って事故が起こる場面を体験したり、毎年交通安全に関するテーマについて多治見市内にある4高校の生徒でディベートを行い、話し合った内容について最後に発表しています。

楠瀨:生徒が主体的に行っている活動は何かありますか?

書記の村瀬 亜希さん

村瀬:学校周辺の半径約500メートルの範囲を年に2回、春と秋に清掃しています。主に川の雑草を抜いたり、道路に花を植えたりといった景観を良くするために活動しています。

千島:人数はどれくらいの規模ですか?

小島:有志の生徒や運動部員にも参加してもらっていて、300人ほどの規模で行なっています。

多治見西高校最大のイベント『西華祭』

千島:多治見西高校について事前に頂いた資料から、文化祭(西華祭)に非常に力を入れている学校であるとお伺いしました。各クラスで1つずつ企画をやるということですが、それぞれのクラスでやったことを紹介していただけますか?

2年生全員:ここ四人全員同じクラスなんです(笑いが起きる)

千島:クラス企画としては何をやったのですか?

村瀬:お化け屋敷です。新しいお化け屋敷をつくりたくて、山田悠介の小説「あそこの席」を題材に、迷路ではないお化け屋敷を創りました。まず、ドアを開けて誘導されたら椅子があって、座ると何かが起こる。「待つ系」お化け屋敷でした。

小島:教室の中に教室のセットを作ったんです。それで案内人が席へ誘導してお客さんに座ってもらって、それで教室の中で変化が起こったり脅かす人がわーっと脅かすような感じです。

副会長の伊藤 透成さん

伊藤:お化け屋敷企画は教室を2つ使えるんです。それで、片方の教室では遊園地でよくあるような、歩いてまわる形式のお化け屋敷を作ったんですけど、もう片方の教室では自分が物語の主人公になって動かされるお化け屋敷を作り、二つを連結させて一つのお化け屋敷を作りました。

楠瀨:受動的なお化け屋敷、新しいですね。

千島:多分そこまで形にするまでに結構な苦労があったと思うのですが、その準備の中で一番苦労したことは何ですか?

2年生全員:(笑顔で)壁ですね

村瀬:迷路の壁づくりです。教室を段ボールの壁だらけにしなければならなくて。

楠瀨:経験あります(笑)。黒いビニールをかぶせるんですよね?それで壁がなかなかまっすぐ立たないという…

小島:そうです(笑)しかも人数が少なくて。夏休み全然みんな集まってくれなかったんです。ここにいるメンバーは結構頑張った組で。

千島:藤井さんのクラスは何をしたのですか?

書記の藤井 晴さん

藤井:1年生は展示企画をするので、私のクラスは「ハリポタ映え」という企画をやりました。ハリーポッターの食堂だったり、汽車を再現して、そこへ来た方に写真を撮ってもらいました。黒板であれば、杖と杖で戦っている光の部分を描いて、二人に立ってもらって写真を撮ってもらいました。

千島:なるほど。世の中の「インスタ映え」にのっとって。いいですね、面白い。

楠瀨:展示といっても単に見るのではなくて、体験できる形なんですね。

千島:展示と言われると、何か作品が展示してあるだけというようなものをイメージしますが。それでは、加藤さんのクラスは何をやりましたか?

加藤:「君の名は。」をやりました。教室を半分に分割して、片方は屋台を並べる感じで、もう片方は机四つを並べてカルデラのジオラマをつくりました。

文化祭クラス企画ーユニークな企画の宝庫ー

楠瀨:ところで、他のクラスで何か良いと思う企画はありましたか。

村瀬:行けなかった。。当日、全員動員という感じでした。展示発表は見る時間があるはずだから、1年生のみなさん、どうぞ。

藤井:どこのクラスも何かしらを題材にしているのが多くて、カールじいさんの部屋を再現していたり、リトルマーメイドの海の空間を、部屋を暗くして壁を青くして船を浮かべたりして再現しているのがありました。

楠瀨:結構体験型が多いんですね。

藤井:見たり撮ったりするものが多いですね。

千島:体験型は来ている人にとっても来甲斐がありますよね。他はどうですか?

役員一同:コースターがすごかった。

生徒会顧問の田山地 範幸先生

田山地先生:U字コースター(Uーシェプツローラーコースター)というのを作っているところがありました。10メートルくらいのコースで。

千島:コースター系となると、安全管理とかが難しいのではないですか?

田山地先生:そうなんです。ですから建築士の卒業生をお呼びして、検査をしてもらいました。ウォータースライダー、メリーゴーランド、ジェットコースター、コーヒーカップなど全部木製で生徒が考えてつくりました。最近は単管パイプで作ることが多いです。単管が悪いといっているわけではありません。今年のウォータースライダーも我が校初めて単管で作っていますが、ほとんど先生が手助けして作っている。でも、今年のU字コースターは生徒独自の手作りで、最初の設計段階から全部生徒が作っている。だからその考える過程から見ていて面白かった。

村瀬:それは先生の好みじゃないですか(笑)ウォータースライダーをディスってる(笑)。でも、今回のウォータースライダーは新聞に載りましたよね。

木製のUーシェプツローラーコースター(写真提供:田山地先生)

田山地先生:位置的に、U字コースターは校舎の裏側にあったので新聞社さんは気づかなかったのでないですか。学校に入ってすぐのところにあったウォータースライダーが取り上げられたというのもありますね。文化祭の面白さはクラスの生徒たちが考え、一から手作りしていくのが面白いと思います。ほとんど先生が手助けしてしまうか、一から生徒が作っていくかの違いがあるのではないですか。文化祭は担任の先生の寄り添い方が問題なのです。

地域の強みー文化祭協力企業の多さー

千島:来場者に配られるパンフレットについてなのですが、企画紹介のあとに掲載されている広告から協賛企業の数が非常に多いという印象を受けたのですが、その繋がりというのはどうやって得ているのですか?

田山地先生:予算が80万円しかなく、1クラス2万円で30クラスあるので合計60万円、加えて部活が15くらいあるのでそれで予算オーバーしてしまいます。部活動費を文化祭費には使えないので、全部執行部が協賛金を集めてきて賄っています。感謝しています。

千島:それは毎年一から地道に集めるのですか?

田山地先生:積立金もあるのですが、それを使ってしまうと一年で使い切ってしまうし、残しておかないとまずいので。1から生徒が企業を訪問したりして集めています。

千島:パンフレットを見ると大半が協賛企業の広告で、多治見市の地域の繋がりというのを感じました。本当に地域密着型の学校なんだなという風に印象を受けていたんですけれども、やはりその裏には相当な苦労があったということだったのですね。(次のページに続く)

投稿者プロフィール

千島 洸太
千島 洸太
2001年東京都生まれ。一般社団法人生徒会活動支援協会運営委員。獨協高等学校在籍。高校生徒会長の任期中に「生徒会組織改革」「受動喫煙防止施策」などに取り組む。2017年度神奈川県高校生徒会会議代表や首都圏高等学校生徒会連盟副代表を務める。第6回全国高校生徒会大会広報部長の在任中には、専門番組『NSCC-TV』の放映に尽力。