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強みを活かす:2017年度WAN本イベントが開催


1月28日、日本女子大学附属高等学校(神奈川・川崎多摩区)で『2017年度WAN 本イベント』が開催された。元々は大学付属校の生徒間交流と意見交換を目的に設立されたものではあるが、2016年度よりイベントの参加対象を付属校以外の生徒にも広げた。このこともあり、今回のイベントは80人の参加者を擁することとなった。

本イベントは『高校生のわたしと社会の私』を大テーマに、班ごとに異なった議題を討議する分科会形式で企画されている。午前/午後のそれぞれで、異なる議題が設定される。

午前は『高校生のわたし』をテーマに7議題が設けられた。具体的には次の議題が設定され、議長を中心とした和気あいあいとした議論が展開されていた。議長を含めた各班の人数は平均すると12名程度であり、男女比は約1:5の班構成であった。

‌午前の議題

  • 第1議題:部活ってそんなに大事?
  • 第2議題:今しかできない!ただしい時間の使い方
  • 第3議題:未来の私のために今の私ができること
  • 第4議題:無理のない高校生活
  • 第5議題:家族ともっと仲良くなろう
  • 第6議題:SNSとこれからどう関わる?
  • 第7議題:校則に拘束されてる?

一方で午後は『社会の私』をテーマに6議題が設定された。午後は各々が昼食の時間を挟み、交流を深めたこともあってか、午前の部よりも活発な議論を行っていたことが印象的であった。

午後の議題

  • 第1議題:一般常識を身につけるには?そもそも一般常識って何?
  • 第2議題:How about you? ~その意見、あなたならどう考える?~
  • 第3議題:理想の就職をするために
  • 第4議題:明日からはじめる社会貢献
  • 第5議題:高校生のアルバイトは必要なのか?
  • 第6議題:高校生が考える、若者の投票率の上げ方

参加者の岸りり子さん(慶応女子・高2)と、金子佳弘さん(明大中野・高3)に話を聞いた。2人とも”知り合いからの誘い”がきっかけで今回のWANに参加したというが、岸さんが参加した「SNSとこれからどう関わる?」では、私たちの身の回りのSNSのを挙げ、それぞれのツールの特徴をまとめていきながら、参加者の体験を共有していた。岸さんは「SNSでのトラブルの経験を知ることが出来てよかった」と語った。一方、金子さんが参加した「部活ってそんなに大事?」では、部活などの特別活動を行う上でのメリットデメリットを出してまとめていった。金子さんは「役員ではない自分が、役員たちの苦労などを知ることができた」と新たな知見を得られることができたようだった。

そして最後にWAN運営の代表である松本哉人さん(青山学院・高3)に本イベントについて「8月に開催したプレイベントの発展系にしようと取り組んだ本イベントでは、前回にはなかった討論形式を一部取り入れた。これは次回に向けての試みで、来年度以降に繋げていきたい。また、午前と午後の議題テーマを関連させるものにすることを考え、『高校生のわたしと社会の私』を選んだ」という。最後に松本さんは、今後のWANの展望として「生徒会という枠で議論をせず、高校生全体を対象とした議論形式をとっているため、学校への還元をすることが出来ない。しかし、個人と個人を結びつける役割はこれからもWANが担っていけるはずだ」も語った。

冒頭にも述べた通り、WANは大学付属校の”時間的余裕”を活かす為、青山学院高等部・早大高等学院・日本女子大附属高校、3校の生徒会が中心となって設立された。そして昨年からは、青山学院横浜英和高校生徒会も運営に加わった。換言すれば現在のWANは4校の生徒会が運営を担うという、他の団体にはない”組織力”も持つと言える。一時期は高校生が主体的に社会問題について広く議論を行う団体が多く存在していたが、今年度で早大高等学院中央幹事会主催の「招待討論会」も開催を打ち切るなど、社会問題に関して高校生が議論する場が年々減少している。今回の議題にもあった様に、18歳に選挙権年齢が引き下がった今こそ、高校生が社会問題に関して議論をする意義が以前にも増していることは言うまでもないだろう。来年度以降も、継続的に活動を続けていくことを切に願ってやまない。

投稿者プロフィール

栗本 拓幸
1999年生まれ、慶應義塾大学総合政策学部在学。一般社団法人生徒会活動支援協会常任理事、一般財団法人国際交流機構理事、日本シティズンシップ教育フォーラム会員など。生徒会活動が持つ主権者教育や次世代型教育としての可能性に着目。各種研究・コンサルティングの他、文部科学省に対する提言発出等を実施。また、若者の政治・社会参画を進める「若者政策」のアドボカシーにも参画。富士通総研「トポス会議」などに登壇。