人間の成長は刺激がある環境の享受で決まる:生徒シンポジウム2019
5月6日、成城高等学校(東京・新宿)にて、11回目となる「生徒シンポジウム2019(実行委員長:勝又煕/本郷・高3)」が開催された。今回のイベントにおいては、自身の成長が進むキーポイントとは何か、また環境要因による成長が促されるというところはどんなところなのか感がる機会にしたいという思いから、テーマを「殻を破れ~未来のタマゴたち~」とした。
小討論(分科会)議題
- いろいろなことに挑戦するには?
- 音楽の聴き方
- 嫌いな人にトライしよう
- 個性を認め合う社会を作ろう!
- 将来について考えよう
- 男女の関わり方 ~適度な関係の保ち方とは~
- 20年後最前線で働くために今必要なことは?
- 日本のいいところ再発見!
- Borderless with Animal!
- 身の回りに起こる犯罪を考える
- 私と親、私と子
午前の小討論では、8人前後のグループに分かれて、それぞれのテーマでの議論を展開した。中西遥海さん(東海大菅生・高3)が議長を務めた「いろいろなことに挑戦するには?」 のグループでは、物事に挑戦できない要因を分析し、「友達・先生の評価、自分の目標評価、周囲の理解、自分の内面的な弱さ」だとした。その上で、挑戦して成功したこと、なぜ成功したか、参加者全員が書き出した。その結果、周囲の環境(先生、先輩が後押ししてくれた。成果が認められた)、自己(自分から行動すること、強い意志、積極性)。自分から新しい環境を作り出すことが大切だということが見えた。他人に流されたりするのではなく、自分の気持ちを重要視し、ゴールを見失わないこと、そのうえで、失敗から何ができるか、次の行動に移していく持続力で環境を変えていけるかが重要であると結論づけた。
午後は会場を移し、参加者全員が一堂に会す形で大討論が行われた。越智亮太さん(成城・高3)と井村大希さん(立教池袋・高3)が進行を務めた。時間と話題の流れに合わせて、テーマが提示され、参加者はそれぞれの思いをぶつける形となった。それぞれのテーブルで出された話題は、コミュニケーションツールのSlackを用いて、神島光星さん(明大中野・2年)から進行役の2人に伝えられ、即時に話題共有が行われた。
大討論テーブルトークテーマ
- 自分が成長した時とはどのような時か?
- どんな場所で成長できるか
- どのような人と接すれば人間は成長できるか?
- どのような環境で人間は成長できるか?
最終的には、刺激をもらえる環境は重要であり、自立しながら行動していくことにより、視野の多角化や広角化ができるのではないかとの結論に至った。
今回初めて参加した、鹿島崇博さん(桐光学園・高2/写真)は、「やる気と行動力が“自分の経験”すべてを決める。かつそれは、自分から動くことが重要であり、物事が動いた経験が比例して成長を高める」と感じたという。やる気が成功を呼び寄せ、さらにそれが新たな目標のループにつながる発見もしたといい、今後それをどう生かすか、悩んでいる友人に一歩踏み出す勇気を与えられるようになりたいと今後の思いを語ってくれた。
【文・写真】荒井 翔平/一般社団法人生徒会活動支援協会 理事長
投稿者プロフィール
- 1991年東京都生まれ。東京都市大学環境情報学部環境情報学科卒業。一般社団法人生徒会活動支援協会代表理事、一般財団法人国際交流機構理事、私立大学環境保全協議会運営委員などを務める。2009年に生徒会活動支援協会を立ち上げ、生徒会活動に関わる様々な支援に取り組む。2010年に幅広い分野で社会的活動を行う、一般社団法人日本学生会議所を設立。
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