2019年新年のご挨拶
平成三十一年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。新年にあたり、協会として挨拶申し上げます。
18歳選挙権時代において、主権者教育の観点、つまり自治的能力を育成する観点が重要視されています。その取り組みの一つとして生徒会活動には大きな役割が求められている一方、自治的能力を育成するための学校における取り組みが広く進んでいるかという点については、十分ではないのが現状です。新学習指導要領改訂に際し文部科学省は、社会参画に対する意識が低いことを課題として取り上げました。生徒会活動は、生徒にとって身近な社会参画として重要な意義がありますが、実際は生徒が主体ではない、いわゆる「飾り参画」も少なくありません。
また、生徒会活動は地域や社会の課題を見いだし、具体的な対策を考え、実践することも活動内容の一つとして学習指導要領に明記されています。いくつかの学校では、校内美化活動から大きく発展した環境活動を軸に生徒会活動の活性化につなげた事例がみられました。よく、環境問題について議論するときには、”Think Globally, Act Locally”(確固とした倫理観を持ち、地球規模で物事を考え、身近なことから実践できる)を意識するように言われますが、生徒会活動は、生徒にとってまさに「学校という身近な公共空間づくりを実践する」ことができる社会参画の第一歩です。生徒会活動を「飾り参画」に終わらせず、いかに「実のある参画」として充実化させるのか。全国の生徒会活動を支援する団体として、本年もこのテーマに真摯に向き合ってまいります。
関係各位におかれましては、協会の活動に関して、多くのご支援に深く感謝するともに、引き続きご協力を賜れますと幸いです。本年が実り多き素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
平成三十一年元旦
一般社団法人生徒会活動支援協会
理事長 荒井 翔平
西野 偉彦
投稿者プロフィール
- 1991年東京都生まれ。東京都市大学環境情報学部環境情報学科卒業。一般社団法人生徒会活動支援協会代表理事、一般財団法人国際交流機構理事、私立大学環境保全協議会運営委員などを務める。2009年に生徒会活動支援協会を立ち上げ、生徒会活動に関わる様々な支援に取り組む。2010年に幅広い分野で社会的活動を行う、一般社団法人日本学生会議所を設立。
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